<改めてカップルで(2):各々別行動> [片いなか・ハイスクール]
「片いなか・ハイスクール」連載第120回
<改めてカップルで(2):各々別行動>
金曜日の休み時間、クリスティンのところにレソフィックがいたので、一緒にお手洗いに行っていたカーラと裕美子はそのままそこに立ち寄った。
「クリスティンは明日『シューちゃん』行かないの?」カーラが聞いた。
「『シューちゃん』なら連れてってやろうかって言ったんだけど、クリスティンがいやなんだって」とレソフィック。
「だってハウルったら、あんなに食べるのに太らないのよ。話によるとそのシュークリーム、すっごいおっきいっていうじゃない。ハウルのペースに付き合ってたらこっちがお相撲さんみたいになっちゃうわ」
「じゃ、明日はクリスティン、めずらしくハウルと別行動なのね。何するの?」
「レソフィック君がサイクリングに連れてってくれるんですって」
「へぇ!やるわね~。さっそくデートさそったんだ。もうそんなにラブラブなの~?」
カーラはレソフィックを肘で突っついてからかった。
「べ、別に、まだそういう仲じゃないけどさ。そんなに太るの気にするんなら、なんか運動しようかって思って」
「ハウルはいつ運動してるのかしら」
「あいつはいつだってじっとしてないからカロリー消費がハンパじゃないんだろ。勇夫もそうだよな」
レソフィックは見渡したが、話題の2人はこの辺にはいなかった。さっそくカロリー消費しにうろついているらしい。
「確かに椅子が温まる暇もないくらいすぐ席立つわよね。そっか、あれが太らない秘訣なのね。・・・お相撲さんは1回座れば4人分くらいの座席を温めそうだから、だからあんな太ってるのね・・あれ?」
「太るのと大きな尻とどっちが先だ?」レソフィックが言う。
「ニワトリが先か卵が先か・・・ああ!椅子が温ったまってる!レソフィック君、ちょっと散歩行きましょう!」
「しまった、異世界へのツボに・・・」
異次元モードへのスイッチの入ったクリスティンにレソフィックは引きずられてれいった。
「カーラ、ユミちゃ~ん、そんなわけで今週末は遊び相手自分で探してね」
残されたカーラと裕美子は開いた口が半開きで止まってしまった。
「あはは・・・、ユミちゃん、何して遊ぼっか」
「カーラさん、それでいいんですか?・・・・そしたらわたしアロン君と遊んじゃってもいいのかしら?」
「ええ?あそ、そうよね。一応私アロン君とペアにしてもらったし・・・アロン君どこだろ、明日暇かな・・」
カーラはきょろきょろして席を立った。
カーラが廊下に出るとちょうどハウルがやってきた。
「週末どうするの?」
「あはは、決まってなくって・・・」
「そんなことだろうと思った。じゃ、これあげる」
「何これ」
それは映画の割引券だった。妙に安っぽいチケットは片いなか映画館専用のだからである。
「たった5カレントしか引かない券を友達にあげるなんて私としては不本意なんだけど、ないよりいいよね」
「あ、ありがと。うん、もらっとく」
「うまくやってね~」
改めてそのチケットを見ると、いかにもハウルが持ってきたらしい怪しげな感じである。なんだかいつでも見られるわけではなさそうだ。
そのチケットを見つめていたら、ぽんと肩をたたかれた。
びっくりして顔をあげると、パンをパクつきながら立っているアロンだった。
「わっ!アロン君!」
「なにそれ」
ばっ、とそのチケットをアロンの顔の前に突き出すと、その勢いで叫んだ
「一緒に行ってください!」
次回「改めてカップルで(3):片いなか映画館」へ続く!
前回のお話「改めてカップルで(1):遊んでくれなかったなー?」
☆☆ 「片いなか・ハイスクール」目次 ☆☆
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<改めてカップルで(2):各々別行動>
金曜日の休み時間、クリスティンのところにレソフィックがいたので、一緒にお手洗いに行っていたカーラと裕美子はそのままそこに立ち寄った。
「クリスティンは明日『シューちゃん』行かないの?」カーラが聞いた。
「『シューちゃん』なら連れてってやろうかって言ったんだけど、クリスティンがいやなんだって」とレソフィック。
「だってハウルったら、あんなに食べるのに太らないのよ。話によるとそのシュークリーム、すっごいおっきいっていうじゃない。ハウルのペースに付き合ってたらこっちがお相撲さんみたいになっちゃうわ」
「じゃ、明日はクリスティン、めずらしくハウルと別行動なのね。何するの?」
「レソフィック君がサイクリングに連れてってくれるんですって」
「へぇ!やるわね~。さっそくデートさそったんだ。もうそんなにラブラブなの~?」
カーラはレソフィックを肘で突っついてからかった。
「べ、別に、まだそういう仲じゃないけどさ。そんなに太るの気にするんなら、なんか運動しようかって思って」
「ハウルはいつ運動してるのかしら」
「あいつはいつだってじっとしてないからカロリー消費がハンパじゃないんだろ。勇夫もそうだよな」
レソフィックは見渡したが、話題の2人はこの辺にはいなかった。さっそくカロリー消費しにうろついているらしい。
「確かに椅子が温まる暇もないくらいすぐ席立つわよね。そっか、あれが太らない秘訣なのね。・・・お相撲さんは1回座れば4人分くらいの座席を温めそうだから、だからあんな太ってるのね・・あれ?」
「太るのと大きな尻とどっちが先だ?」レソフィックが言う。
「ニワトリが先か卵が先か・・・ああ!椅子が温ったまってる!レソフィック君、ちょっと散歩行きましょう!」
「しまった、異世界へのツボに・・・」
異次元モードへのスイッチの入ったクリスティンにレソフィックは引きずられてれいった。
「カーラ、ユミちゃ~ん、そんなわけで今週末は遊び相手自分で探してね」
残されたカーラと裕美子は開いた口が半開きで止まってしまった。
「あはは・・・、ユミちゃん、何して遊ぼっか」
「カーラさん、それでいいんですか?・・・・そしたらわたしアロン君と遊んじゃってもいいのかしら?」
「ええ?あそ、そうよね。一応私アロン君とペアにしてもらったし・・・アロン君どこだろ、明日暇かな・・」
カーラはきょろきょろして席を立った。
カーラが廊下に出るとちょうどハウルがやってきた。
「週末どうするの?」
「あはは、決まってなくって・・・」
「そんなことだろうと思った。じゃ、これあげる」
「何これ」
それは映画の割引券だった。妙に安っぽいチケットは片いなか映画館専用のだからである。
「たった5カレントしか引かない券を友達にあげるなんて私としては不本意なんだけど、ないよりいいよね」
「あ、ありがと。うん、もらっとく」
「うまくやってね~」
改めてそのチケットを見ると、いかにもハウルが持ってきたらしい怪しげな感じである。なんだかいつでも見られるわけではなさそうだ。
そのチケットを見つめていたら、ぽんと肩をたたかれた。
びっくりして顔をあげると、パンをパクつきながら立っているアロンだった。
「わっ!アロン君!」
「なにそれ」
ばっ、とそのチケットをアロンの顔の前に突き出すと、その勢いで叫んだ
「一緒に行ってください!」
次回「改めてカップルで(3):片いなか映画館」へ続く!
前回のお話「改めてカップルで(1):遊んでくれなかったなー?」
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思わぬチャンスになりましたね^^
さ、アロンはどんな反応をするのでしょうか。
by ケンケン@ (2010-08-30 22:00)
kashimiさん、xml_xslさん、ケンケン@さん、niceありがとうございます。
ケンケン@さん、コメントありがとうございます。
ここんところ予約更新してましたが、この先絵の準備ができてなくて、どうしましょ。文章だけで進めちゃおうかな・・・
次回はまたまた波乱の映画館ですヨ。
by TSO (2010-08-31 00:34)
こんばんにゃ(・◇・)/
ハウルちゃんが太らないのには、そんな秘密があったのでふね~
たしかに、いつも元気いっぱいにゃ~(゜◇゜*)ほむほむ
カーラちゃんとアロンくんにも急展開が(゜ω゜)おっ!
次回も楽しみ~
by K-STYLE (2010-08-31 20:04)
kashimiさん、xml_xslさん、ケンケン@さん、K-STYLEさん、copperさん、niceありがとうございます。
かっぱちゃん、こんばんわ。コメントありがとです。
痩せの大食いってのもありますが、あの人たちは内臓が機能してないんじゃ・・・
ハウルちゃんは確実に運動量だと思います。(^^)
by TSO (2010-09-03 00:05)