<スキー旅行(11):A Happy New Year!> [片いなか・ハイスクール]
「片いなか・ハイスクール」連載第190回
<スキー旅行(11):A Happy New Year!>
そしていよいよ。1分前からカウントダウン読み上げが始まった。
5,4,3,2,1・・
どどーんと花火が上がる。
『A Happy New Year!』
みんなが周りの人たちとタッチしたり抱きついたり大騒ぎ。
裕美子がふらふらしながらアロンのところにたどり着いた。
「明けましておめでとうございます」
「明けましておめでと、裕美子」
「C組みんなに抱擁されました。何人かぜんぜん知らない人にも抱きつかれたし、そのうちの一人にはキスされました」
「え?口に?!」
「いえ、ほっぺた。こういうの慣れてないから、びっくりです」
「メガネ!ハッピーニューイヤー」
勢いよく飛びついてきたのはなんと美女である。美女もまた裕美子のほっぺたにキスすると、飛ぶように去って行った。
「まだテンションあがったままだ、あいつ」
裕美子はアロンに駆け寄ると、ぴとっと寄り添った。
「こういうのも悪くないけど・・もう・・今日はアロン君だけでいいです」
アロンは顔を赤らめてそれに答えた。
「そっか。俺も裕美子だけで十分だ」
にっこりと見つめあう2人。
カーラがやってきた。
「すごいわ、美女、来年のカウントダウンイベントも来てくれって頼まれてた」
「あれだけインパクト与えりゃそうだろうな」
ハウルもやってくると、
「いやー、楽しいわー。来てよかった。来年は美女の招待でタダで来れるんじゃない?私達は美女の事務局のものだって言ってサー」
「その交渉はお前がやってくれ」
「交渉なんて必要なのかしら。それより喉渇かない?さっきもらったんだけど、ニューイヤーバージョンだって。飲む?」
と裕美子にカップを渡した。
「ありがとう。わあ、冷たくておいしいですね、これ」
喉が渇いてたらしく、こくこくと飲んでいたが、アロンが見覚えのあるメーカー名に気付いた。
『片いなか・ビバレッジ・・・』
「あれ、それもしかしてカクテルじゃない?」
「え?」
裕美子からカップを受け取ると、一口飲んだ。
「うわ、口当たりいい。これやっぱカクテルだよ」
「え?お酒?」
しばらくすると、案の定真っ赤な顔になった。
「アロン君、眠気が・・ふわああぁ」
「わあ!宿まで寝ないでくれ!レソフィック、裕美子が沈没しそうだから先に戻ってるよ」
「なんだ、どうしたんだ?あ、これ飲んだのか」
シャノンもこっくりこっくりしている。
「あたしも帰るー」
アロンは2人かかえて帰らねばならなかった。
1時過ぎからC組のみんながぱらりぱらりと宿に戻ってき始めた。
部屋に入ったハウルが、すうすうと気持ちよさそうに寝入ってるシャノンの寝床を覗いて、
「ただいまっと。・・シャノンちゃん、寝ちゃってるのー?お子ちゃまね」
と声をかけた。
アロンはそのハウルに様子を問いかけた。
「よう。みんな帰ってきたのか?」
「まだ残ってるのもいるよ。行方不明な奴とか。ジョンとミシェルなんか違う女の子らと消えてったよ」
ハウルに続いて部屋に戻ってきたクリスティン。
「ふう、はしゃぎすぎて疲れたわ。シャワー使えるのかしら」
その後ろから勇夫もやってきた。
「ふわああ。ここのオリジナルカクテル、口当たりよくて危ないなあ。さて、寝よ寝よ」
「あとはまだ遊んでんのか。レソフィックは?」
アロンは勇夫に聞いた。
「さて、どこいったかね?」
クリスティンも周りを見渡した。
「そう言えばカーラも戻ってないわ」
「半年たったけど・・、うん、ちょっと大きくなったかな」
下の段から聞こえたハウルの声に、アロンがとっさに反応した。またなんかしてる!
見るとハウルが裕美子の寝床に首を突っ込んでいる。案の定、ハウルは裕美子の服の中に手を入れて胸をまさぐっていた。
「ハウル!!」
「クリスティン、あたしもシャワー行くー」
とハウルは逃げるように出て行った。
「危ねえったらありゃしねえ!」
アロンは裕美子の寝床に座り込んで、しばらくガードすることにした。
見ると、裕美子のシャツのボタンが外され、胸の谷間が見えている。白く膨らんだ乳房はかなり危ないところまで見えていた。
アロンは慌てて、急いで布団をかけてそれを隠した。
次回「スキー旅行(12):残念でした」へ続く!
前回のお話「スキー旅行(10):カラオケ大会」
☆☆ 「片いなか・ハイスクール」目次 ☆☆
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<スキー旅行(11):A Happy New Year!>
そしていよいよ。1分前からカウントダウン読み上げが始まった。
5,4,3,2,1・・
どどーんと花火が上がる。
『A Happy New Year!』
みんなが周りの人たちとタッチしたり抱きついたり大騒ぎ。
裕美子がふらふらしながらアロンのところにたどり着いた。
「明けましておめでとうございます」
「明けましておめでと、裕美子」
「C組みんなに抱擁されました。何人かぜんぜん知らない人にも抱きつかれたし、そのうちの一人にはキスされました」
「え?口に?!」
「いえ、ほっぺた。こういうの慣れてないから、びっくりです」
「メガネ!ハッピーニューイヤー」
勢いよく飛びついてきたのはなんと美女である。美女もまた裕美子のほっぺたにキスすると、飛ぶように去って行った。
「まだテンションあがったままだ、あいつ」
裕美子はアロンに駆け寄ると、ぴとっと寄り添った。
「こういうのも悪くないけど・・もう・・今日はアロン君だけでいいです」
アロンは顔を赤らめてそれに答えた。
「そっか。俺も裕美子だけで十分だ」
にっこりと見つめあう2人。
カーラがやってきた。
「すごいわ、美女、来年のカウントダウンイベントも来てくれって頼まれてた」
「あれだけインパクト与えりゃそうだろうな」
ハウルもやってくると、
「いやー、楽しいわー。来てよかった。来年は美女の招待でタダで来れるんじゃない?私達は美女の事務局のものだって言ってサー」
「その交渉はお前がやってくれ」
「交渉なんて必要なのかしら。それより喉渇かない?さっきもらったんだけど、ニューイヤーバージョンだって。飲む?」
と裕美子にカップを渡した。
「ありがとう。わあ、冷たくておいしいですね、これ」
喉が渇いてたらしく、こくこくと飲んでいたが、アロンが見覚えのあるメーカー名に気付いた。
『片いなか・ビバレッジ・・・』
「あれ、それもしかしてカクテルじゃない?」
「え?」
裕美子からカップを受け取ると、一口飲んだ。
「うわ、口当たりいい。これやっぱカクテルだよ」
「え?お酒?」
しばらくすると、案の定真っ赤な顔になった。
「アロン君、眠気が・・ふわああぁ」
「わあ!宿まで寝ないでくれ!レソフィック、裕美子が沈没しそうだから先に戻ってるよ」
「なんだ、どうしたんだ?あ、これ飲んだのか」
シャノンもこっくりこっくりしている。
「あたしも帰るー」
アロンは2人かかえて帰らねばならなかった。
1時過ぎからC組のみんながぱらりぱらりと宿に戻ってき始めた。
部屋に入ったハウルが、すうすうと気持ちよさそうに寝入ってるシャノンの寝床を覗いて、
「ただいまっと。・・シャノンちゃん、寝ちゃってるのー?お子ちゃまね」
と声をかけた。
アロンはそのハウルに様子を問いかけた。
「よう。みんな帰ってきたのか?」
「まだ残ってるのもいるよ。行方不明な奴とか。ジョンとミシェルなんか違う女の子らと消えてったよ」
ハウルに続いて部屋に戻ってきたクリスティン。
「ふう、はしゃぎすぎて疲れたわ。シャワー使えるのかしら」
その後ろから勇夫もやってきた。
「ふわああ。ここのオリジナルカクテル、口当たりよくて危ないなあ。さて、寝よ寝よ」
「あとはまだ遊んでんのか。レソフィックは?」
アロンは勇夫に聞いた。
「さて、どこいったかね?」
クリスティンも周りを見渡した。
「そう言えばカーラも戻ってないわ」
「半年たったけど・・、うん、ちょっと大きくなったかな」
下の段から聞こえたハウルの声に、アロンがとっさに反応した。またなんかしてる!
見るとハウルが裕美子の寝床に首を突っ込んでいる。案の定、ハウルは裕美子の服の中に手を入れて胸をまさぐっていた。
「ハウル!!」
「クリスティン、あたしもシャワー行くー」
とハウルは逃げるように出て行った。
「危ねえったらありゃしねえ!」
アロンは裕美子の寝床に座り込んで、しばらくガードすることにした。
見ると、裕美子のシャツのボタンが外され、胸の谷間が見えている。白く膨らんだ乳房はかなり危ないところまで見えていた。
アロンは慌てて、急いで布団をかけてそれを隠した。
次回「スキー旅行(12):残念でした」へ続く!
前回のお話「スキー旅行(10):カラオケ大会」
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くぼたんさん、kuzeさん、bitさん、xml_xslさん、niceありがとうございます。
by TSO (2011-03-12 23:29)