<第2部:第6章 レソフィック宅の宴会(11):記事作り再開> [片いなか・ハイスクール]
東日本大震災被災地がんばれ!
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「片いなか・ハイスクール」連載第291回
<第2部:第6章 レソフィック宅の宴会(11):記事作り再開>
腹ごしらえが終わって、早速記事の打合せに入った。
「さて、それで下書きくらいはできたの?」
女の子達より先に来たリーダーに煽られて、夕食の支度の最中も少し進めていた男子達だが・・
「いや・・・。まず何があったか時系列に書き出してる最中なんだ」
進み具合は芳しくないようだった。
「私の出番はどの辺なのぉ?」
『やっぱりクリスティンのやつ、催促してやがったのか』
レソフィックは上目づかいにクリスティンを見る。
「あのー・・・どこで活躍してたっけ?」
すると勇夫がポンと手を打った。
「クリスティンの活躍思い出した!ダリル船長の船乗ったとき、クリスティン、トイレ行ったよな。俺トイレ使わせてもらえなくて、船縁で立ちションさせられたんだ。クリスティンは船のトイレに入って、その間に海賊の潜水艇が来て・ブッ!!」
「い゛やああああ!」
クリスティンに両手で突き飛ばされて、勇夫は壁まで吹っ飛んだ。
『い、意外と強ええ!!』
誰もがそう思った。どうやらクリスティンはそのときの活躍はお気に召さないらしい。どんな活躍だったかは第一部の海賊事件の章を読んでみよう。
その後再開して、捕まってた勇夫が脱出した辺りからおさらいしていたが、途中でリーダーが止めに入った。
「この調子でやってたら、明日になっても事件の終わりまでたどり着かないぞ」
アロンも首を縦に振る。
「そうだな。まだ船の上の話じゃないか。やり方変えた方がいいな。それかこの辺までの話で書いちゃうか」
「ちょっと!まだ私全然出てきてないじゃん!」
ハウルがテーブルに両手を着いて上半身を突き出した。チャンが裕美子の方を向いた。
「小泉さん、どう思います?」
裕美子は両手でウーロン茶の入ったコップを持って大人しく話を聞いていたが、ここまでを見ていて思っていたことを素直に喋ることにした。
「記事は1回で終わりじゃなくて、何回か連載する感じでしょうか。そうしたら一つ一つを丁寧に思い出すのは後にして、全体像として記事候補になるイベントだけピックアップしましょう。それで1つだけ今回取り上げるところを決めて、そこについて深く話ししたらどうでしょう」
リーダーは聞きながらうんうんと頷いていた。
「的確な判断だ。イベントのピックアップも時間がかかるようであれば、前半までにしよう」
カーラが聞いた。
「どこまでが前半?」
「警部たちを救出するまでかなあ」
「私の活躍はそこまでに入ってる?」
「ハウルは警部達救出の時、水を得た魚のように暴れ回ってたじゃないか」
「暴れ?活躍でなくて暴れ?ちょ、ちょっとそこについては詳しく認識を一致させる必要があるわ」
「そこまで今日は至らないかもしれないぞ」
「とにかくまず大きなイベントだけピックアップしてみよう」
こうして打合せはまた進み始めた。
次回「第2部:第6章 レソフィック宅の宴会(12):とうとう宴会へ」へ続く!
前回のお話「第2部:第6章 レソフィック宅の宴会(10):お料理」
対応する第1部のお話「第1部:第9章 レソフィックの広報記事」
☆☆ 「片いなか・ハイスクール」目次 ☆☆
Copyright(c) 2009-2013 TSO All Rights Reserved
今回は第1部にも出てこなかった、まじめに活動しているお話でした。しかしここまでです。(^^;
※片いなか・ハイスクール第2部は、第1部のエピソードを裏話なども交えながら本編のヒロイン裕美子の視点で振り返るものです。ぜひアロン目線の第1部のその部分と読み比べてみてください。「対応する第1部のお話」で飛ぶことができます。
ぽちっと応援してください。
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「片いなか・ハイスクール」連載第291回
<第2部:第6章 レソフィック宅の宴会(11):記事作り再開>
腹ごしらえが終わって、早速記事の打合せに入った。
「さて、それで下書きくらいはできたの?」
女の子達より先に来たリーダーに煽られて、夕食の支度の最中も少し進めていた男子達だが・・
「いや・・・。まず何があったか時系列に書き出してる最中なんだ」
進み具合は芳しくないようだった。
「私の出番はどの辺なのぉ?」
『やっぱりクリスティンのやつ、催促してやがったのか』
レソフィックは上目づかいにクリスティンを見る。
「あのー・・・どこで活躍してたっけ?」
すると勇夫がポンと手を打った。
「クリスティンの活躍思い出した!ダリル船長の船乗ったとき、クリスティン、トイレ行ったよな。俺トイレ使わせてもらえなくて、船縁で立ちションさせられたんだ。クリスティンは船のトイレに入って、その間に海賊の潜水艇が来て・ブッ!!」
「い゛やああああ!」
クリスティンに両手で突き飛ばされて、勇夫は壁まで吹っ飛んだ。
『い、意外と強ええ!!』
誰もがそう思った。どうやらクリスティンはそのときの活躍はお気に召さないらしい。どんな活躍だったかは第一部の海賊事件の章を読んでみよう。
その後再開して、捕まってた勇夫が脱出した辺りからおさらいしていたが、途中でリーダーが止めに入った。
「この調子でやってたら、明日になっても事件の終わりまでたどり着かないぞ」
アロンも首を縦に振る。
「そうだな。まだ船の上の話じゃないか。やり方変えた方がいいな。それかこの辺までの話で書いちゃうか」
「ちょっと!まだ私全然出てきてないじゃん!」
ハウルがテーブルに両手を着いて上半身を突き出した。チャンが裕美子の方を向いた。
「小泉さん、どう思います?」
裕美子は両手でウーロン茶の入ったコップを持って大人しく話を聞いていたが、ここまでを見ていて思っていたことを素直に喋ることにした。
「記事は1回で終わりじゃなくて、何回か連載する感じでしょうか。そうしたら一つ一つを丁寧に思い出すのは後にして、全体像として記事候補になるイベントだけピックアップしましょう。それで1つだけ今回取り上げるところを決めて、そこについて深く話ししたらどうでしょう」
リーダーは聞きながらうんうんと頷いていた。
「的確な判断だ。イベントのピックアップも時間がかかるようであれば、前半までにしよう」
カーラが聞いた。
「どこまでが前半?」
「警部たちを救出するまでかなあ」
「私の活躍はそこまでに入ってる?」
「ハウルは警部達救出の時、水を得た魚のように暴れ回ってたじゃないか」
「暴れ?活躍でなくて暴れ?ちょ、ちょっとそこについては詳しく認識を一致させる必要があるわ」
「そこまで今日は至らないかもしれないぞ」
「とにかくまず大きなイベントだけピックアップしてみよう」
こうして打合せはまた進み始めた。
次回「第2部:第6章 レソフィック宅の宴会(12):とうとう宴会へ」へ続く!
前回のお話「第2部:第6章 レソフィック宅の宴会(10):お料理」
対応する第1部のお話「第1部:第9章 レソフィックの広報記事」
☆☆ 「片いなか・ハイスクール」目次 ☆☆
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今回は第1部にも出てこなかった、まじめに活動しているお話でした。しかしここまでです。(^^;
※片いなか・ハイスクール第2部は、第1部のエピソードを裏話なども交えながら本編のヒロイン裕美子の視点で振り返るものです。ぜひアロン目線の第1部のその部分と読み比べてみてください。「対応する第1部のお話」で飛ぶことができます。
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いっぷくさん、bitさん、yamさん、niceありがとうございます。
by TSO (2013-06-01 22:37)