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スト魔女二次小説:水音の乙女 ~第21話~ [スト魔女二次小説]

第21話「第1次輸送作戦 その2」


HK01船団が香港を出航してから2日目。

2列縦隊の14隻の商船を、前後左右に配した扶桑とリベリオンの9隻の護衛艦隊が囲んでいる。
船団はそれまで沿岸部の基地航空隊の援護を受けられるよう大陸近海に航路を取っていた。しかしそれも|海南島《はいなんとう》まで。|海南島《はいなんとう》からインドシナのトゥーラン(現ダナン)までのトンキン湾口横断約400キロを、船団は沿岸航空隊の援護を受けられない状態で南下しなければならなかった。
しかも|海南島《はいなんとう》北部の|海口《はいこう》基地の九四式水上偵察機が昨日の航路哨戒で、船団の予定進路上にネウロイの姿を目撃していた。船団司令部で迂回航路を取るか、引き返すかが検討されたが、

「発見できるということは、対応もできるということだ。どのみちこれを越えなければ輸送作戦は成り立たん。船団は速度最大!各艦警戒を厳にせよ。トゥーランからの迎えの護衛機をなるべく早く飛ばしてもらうよう依頼するのだ」

船団は予定航路を突っ切ることになった。


そしてトンキン湾口へ入って100キロほどに船団が差し掛かった頃。
船団左翼先頭にいたリベリオンのラッデロウ級護衛駆逐艦マクナルティーが、リベリオン製のQBFソナーで水中に不審なものを見つけた。

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スト魔女二次小説:水音の乙女 ~第22話~ [スト魔女二次小説]

第22話「届いたのは重戦闘機」


シィーニーのいるシンガポールのセレター空軍基地に、ブリタニアからの輸送機編隊が着陸した。

次々と着陸する輸送機は、2発機がホイットリース・アルベマーレ輸送機。4発機はアベロ・ヨーク輸送機。
性能の良いヨーク輸送機は、最近植民地では滅多に見られることがなくなっていた虎の子輸送機だ。そんな虎の子を使ってでも本国から運んできたのは、新型のアスディック。つまりソナーだった。古ぼけたシンガポール駐在の艦船を、ソナーだけは一新するためだ。
でも、何でもう少し早く持ってきてくれなかったのか。SG01船団の護衛艦が、この新型アスディックを装備していれば、船団の被害はもっと少なくて済んだかもしれない。



SG01船団は、シンガポールを発って2日後、沿岸からの護衛機の援護が受けられなくなったシャムロ湾を航行中、潜水型ネウロイ複数の攻撃を受け、商船は3分の2が沈没。護衛艦隊も半数がやられるという大被害を受けたのだ。

この時も古いソナーしか備えていなかった扶桑の|占守《しむしゅ》型海防艦と、|樅《もみ》型2等駆逐艦がネウロイの接近を探知できず、扶桑の艦で固めていた右翼の船団が一方的に攻撃を受けてしまった。その後船団の内側に潜り込んできたネウロイを、ブリタニアのフラワー級コルベットのアスディックも捉えることができず、被害が拡大していったのだ。

しかし戦闘ではいくつかの収穫もあった。リベリオンから供与されていたラッデロウ級護衛駆逐艦2隻と、扶桑の松型駆逐艦|菫《すみれ》が奮闘し、爆雷攻撃でネウロイの1隻にかなりの被害を与えたのだ。
体が欠けるほどの被害を受けたネウロイは、浮上してその体を自己修復していた。どうやら水中では修復できないらしい。
他のネウロイの攻撃に邪魔されたこともあって損傷ネウロイを沈めることはできなかったが、水上に浮上したネウロイを3隻が艦砲で砲撃したとき、前寄りにあるコブのような膨らみのすぐ後ろが多数の命中弾を受けて深くえぐれると、一瞬だがコアが見えたという。

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スト魔女二次小説:水音の乙女 ~第23話~ [スト魔女二次小説]

第23話「特殊潜航艇を探知せよ! その1」


第1次輸送船団の戦闘詳報は、軍令部経由で霞ヶ浦航空隊にも送られてきていた。執務室でそれに目を通していた葉山少尉は険しい表情を崩せなかった。

戦闘詳報によれば、南下船団も北上船団も半数がやられるという一方的な戦いを強いられている。

「攻撃直後に見失うケースが多い。よほど機動性が高いのだろうか。それに船の被害も左列か右列に偏って受けている。陣形に問題があるのかもしれない・・」

人類が水中の敵に対して戦術的にぜんぜん未熟なことがよく分かる。終始敵に振り回されっぱなしだ。やはり経験不足なのだ。
そしてそこはこれから我々が向かう戦場でもある。

『勝ち目はあるのだろうか。私達なら船団を守れるのだろうか』

深刻な面持ちで机に目を落としている葉山少尉に、基地司令の田所中佐が話しかけた。

「随分こっぴどくやられたものだな。どうした、怖じ気付いたか?まあ無理もない、古い艦が多かったが、商船護衛や潜水艦戦の訓練が豊富な部隊で編成された護衛艦隊がこの有り様だ。そこへ未経験の君らが行こうというのだからな」

机から顔を上げた葉山。強張った表情を無理にほぐした。

「いえ、決して怖じ気付いてなどは。それに私達はウィッチ隊です。過酷な戦場に赴くのは覚悟の上です」
「そうは言ってもウィッチと言えど万能という訳じゃないからな。何でもかんでもウィッチに丸投げして解決できるというものでもない。だがこの戦況だ。藁にもすがりたいところだろう。投入される方はたまったもんじゃないがな」
「大丈夫です。それに私達はこの為に一崎一飛曹を迎え入れたのですから。必ずや一矢報いて見せます」

田所中佐は窓辺に寄って、駐機場に並べられている水偵をちらりと見下ろすと、葉山の方に振り向いて言った。

「一崎か・・・。あの|娘《むすめ》の能力は確かに高いかもしれないが、それは漁業や平時でのことだ」
「田所司令は疑っておるのですか?横川少佐や竹井大尉も認めた力ですよ」
「実際の戦場でその力を100%出せるかどうかが問題だ。実戦というのは、計画の値や試験場で試した通りにはいかないのが常だからな。こちらの想定通りには動いてくれない実際の敵、戦場の緊張感、恐怖心、生死を分けるひっ迫した状況の連続、そういったものが想定を狂わす」
「そ、それは・・・。そ、その為の訓練です」
「その通りだ。しかしたった半月しかない。無茶もいいところだ」
「・・・」

葉山は何も返せなかった。
普通の女学生を半月でいきなり、職業軍人が束になってもかなわぬ敵のいるところに連れていき、戦えというのだ。それをやってのけた規格外な人が、ウィッチなら前例が無いわけではないが、尋常でないことには違いない。

「ふん。そこは新人教育に長けた横川君に任せるしかない。しかしまあ、第1次輸送作戦で扶桑のソナーはネウロイを捕らえたのだ。爆雷もネウロイに危害を加えられると分かった。あとはブリタニアの新型ソナーと爆雷投射機が揃えば、既存護衛艦隊でも倒せるのではないか?」
「そう願いたいですが・・。撃破した実績が上がってくるまでは何とも言えません」
「ブリタニアの新型ソナーは扶桑の三式や四式探信儀より高性能なのだろう?案外向こうの方が先に戦果を挙げるかも知れんぞ」
「それならそれで喜ばしいことです。ですがだからと言ってウィッチ隊が不要になるわけでもありません」
「それは君達次第だ。既存護衛艦隊は現有の戦力で、わずかだが抵抗できた実績を作ったのだ。しかしウィッチの実績はまだない」
「私達が戦果を上げられなければ、ウィッチは不要という話が出てくるとでも?」

葉山少尉は不信感を露にした。しかし田所中佐は淡々と続ける。

「結果次第ではな。だいたいウィッチでもない君をウィッチ隊の指揮官にした人事も少し変わっている。ああ、君達兄妹が士官学校で水雷を専攻し、その中で対潜戦闘も詳しく学んでいることは承知している。だから一見おかしくはないように見えるが、それでもウィッチ隊はウィッチ出身者を隊長に添えるのが今までの慣例だった」
「どこかでウィッチの活躍を阻害しようとする意図的なものが働いているというのですか?」
「わからん。だが今回神川丸の徴用解除が取り消しになって、南方への出撃に際し増設された航空隊は、ウィッチではない水偵隊だ。特設水上機母艦が作戦の要として浮上したとき、活躍の場として画策したとしてもおかしくはない。ここで任務を果たせば、海のネウロイに対してはウィッチがいなくともやれると大体的に宣伝できるしな」
「それをいっそう進めやすくするために、私の様な未熟者を隊長に添えたというのですか!」

葉山は怒りをこらえて言った。強く握られた右手が血の気を引いて白くなってゆく。

「いったい誰が!艦長とかですか?」

田所中佐は首を横に振った。

「それはない。有間艦長や南遣艦隊の|結《ゆい》提督は、筑波一飛曹の進言を受けて一崎一飛曹を海軍へ引き込むことに一役買っているからだ。水偵隊だけを活躍させたいなら、一崎のことは無視したかっただろうからな。一崎一飛曹が現れたのはイレギュラーだ。あの|娘《むすめ》によってウィッチ隊にもこの任務で力を発揮する可能性が出てきてしまったのだ。一崎が現れなければ、ウィッチがこうも期待されることはなかった。水偵隊で戦果を独占できるはずだったのだ」

葉山の怒りは別のものに変わった。

私はウィッチではないが、そんな狭い了見は持ち合わせていない。この潜水型ネウロイによって扶桑が、世界が危機に瀕しているんだぞ!

葉山の心中を察した田所中佐が、得意の硬い面持ちのままで笑いを浮かべて言った。

「我が海軍でも扶桑海事変の時や、ブリタニアのトレバー・マロニー空軍大将が失脚した事件の例もある。ウィッチの一方的活躍をよく思っていない連中は、予想以上に多いのだ」

だからと言って葉山は納得いかなかった。

手加減したらそれに合わせてくれる様な相手ではないのだぞ!ウィッチも一般将兵も全力で力を合わせなくして倒せるわけがない。

「言いたいことはなんとなく分かる。だがまずは自分達を鍛えることだ。今のままでは水偵隊を喜ばせるだけだぞ」

確かにその通りだ。対潜水艦戦のノウハウも練度も、一崎一飛曹の能力把握も、全てが始まったばかりなのだ。

「今日は沖に出るのか?」
「はい。特潜隊から応援を受けることになっていますので」

ちょうどそこに伝令がやってきた。

「葉山少尉、|蛟龍《こうりゅう》8号艇より連絡。『我、間もなく潜伏海域』とのことです」
「了解した。予定通り演習開始すると伝えてくれ」

葉山少尉は書類をバインダーに畳んで立ち上がると、田所司令を仰いだ。

「恨まれるくらいに活躍してやります!」


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スト魔女二次小説:水音の乙女 ~第24話~ [スト魔女二次小説]

第24話「特殊潜航艇を探知せよ! その2」


今日はいよいよ沖合いに出ての演習。天音の能力を把握するため、特潜隊から派遣された特殊潜行艇”|蛟龍《こうりゅう》”を使っての探知訓練だ。

陸に引き上げられていた零式水偵の中央の偵察員席に天音は乗り込んだ。卜部が合図すると、零式水偵を乗せた台車をトラックが押し、スリップ(海上へ水上機を下ろすスロープ)から湖上へ下ろした。金星4型エンジンが回転をあげ、零式水偵を霞ヶ浦の水上滑走路へ向け軽々と移動させる。
発進ユニットに登ってストライカーを装着した優奈と千里も準備完了を合図すると、発進ユニットごとスリップから水上へと下ろされた。優菜の零式水偵脚と千里の二式水戦脚のフロート部が動いて水上に浮かぶと、魔法力が大きく注ぎ込まれてエンジン回転が上がった。ぱあっと魔方陣が広がる。

「キョクアジサシ、出撃します!」
「カツオドリ、出撃」

発進ユニットの拘束装置が外れ、2機は水上へ元気に飛び出していった。


3機が水上滑走で巻き上げる水煙を朝日が照らし、各機はきらきらとした光の航跡を引く。天音は後ろを振り向いた。
優菜は7.7ミリ機銃と、なぜかメガホンを首から下げている。
千里は20ミリ機関砲に加え、黄色く塗られた3番(30Kg)2号(対潜爆弾)模擬弾をベルトで吊るしていた。

3機は水偵基地の前のブイで誘導された水上滑走路に入ると、次々と空へ舞い上がった。
上空を旋回しつつ編隊を組むと、鹿島灘へ進路を取る。ものの数分で海岸線に着いてしまった。海へ出たところで千里は護衛を解き霞ヶ浦へ引き返す。敬礼しつつ編隊から離れていった。

「捜索海域の陸側の端まで飛ぶぞ」

卜部機と優菜は高度を400mに取り、沖の演習海域へ向かった。



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スト魔女二次小説:水音の乙女 ~第25話~ [スト魔女二次小説]

第25話「名物主計中尉、帰国を決意する」


天音たちは翌日からも似たような訓練を演習海域を広げてやったり、停止潜行中の|蛟龍《こうりゅう》から次第に離れつつ見失う距離を測ったり、潜行深度による探査の違いを確かめたりと、天音は自分の能力把握に多忙であった。漁で使うのとは全く違う、はるかに多様な使い方を求められた。
だがもともとの潜在能力に加えて、微妙なさじ加減から、いろんな状況下におけるアイデアを豊富に持っていた天音は、まるで地上を見ているかのごとく水面下の様子を見通した。しかし代償として、能力開発中の天音は魔力消費が激しいようで、とうとう零式水偵で次の捜索海域へ移動する僅かな時間でさえも爆睡する術を身につけてしまった。

「移動中の海上監視も重要な偵察員の仕事なんだがなあ」
「それじゃ、わたしが代わりにやるよ~」

もっぱら機銃構えて警戒するばかりの勝田が請け負おうとするが、

≪移動の時は勝田さんが上空警戒。海上はわたしが見ますよ≫

優奈が割って入った。

「偵察任務は普通単機で行動するから、いつもこうやって編隊組むとは限らないぞ」

≪そこはわたし達、潜水型ネウロイを捜索するっていう新たな戦術を開発してるんですから、”編隊飛行でやる必要があります”って押し切っちゃいましょうよ≫

並走して飛ぶ優奈は親指を立ててウインクする。勢いのある性格は、海軍に入ってからもますます磨きがかかっていた。


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スト魔女二次小説:水音の乙女 ~第26話~ [スト魔女二次小説]

第26話「芳佳、危機に気付く」


坂本と竹井の話が東南アジアの潜水型ネウロイ関連の話と分かると、ミーナも真剣な顔に変わって会話に聞き耳を立てた。

「水中探信が出来るウィッチのことだな?」

≪ええ。一崎天音一等飛行兵曹よ。彼女の魔導波の周期は、ナイトウィッチと真逆ですごく長い波長だそうよ≫

「やはりそうか。海軍の飛行脚だと僅かに反応するのに、陸軍の歩行脚がうんともすんとも言わないというのを聞いたとき、もしやそうではないかと思っていたんだ」

≪心当たりがあるの?≫

「宮藤博士と魔導波の検波装置を改良してるとき、私達も何人かのウィッチをサンプリングして魔導波の周期を調べたことがあってな。ナイトウィッチは周期が特に短くて波形を装置で視覚化すると櫛みたいになるから、櫛形なんて言ってた。扶桑はナイトウィッチが少ないから夜目の利く者を変わりに使うことが多いが、彼女らも周期が短くなる傾向があるんだ。
それに魔法力の出力の弱いウィッチやあがりの近いウィッチも、長周期の魔導波を出さないという傾向もある。
それで夜間偵察や夜間攻撃による奇襲、それにとにかく数を揃えたかった陸軍は、ストライカーの設定を短周期の方に大きく振ってそっちの精度を上げる代わりに、長周期の検波を切り捨てたんだ。その結果が今の歩行脚さ。陸軍の飛行脚もそういうセッティングにしてるから、その子は陸軍のストライカーユニットだと反応しないと思うぞ」

≪そんな開発秘話があったんだ≫

「宮藤博士はウィッチがそんなふうに常識化できるはずがないと言って、長周期の検波を切り捨てることに反対だったんだ。だから海軍のストライカーユニットは多少精度が落ちても広く検波出来るように幅を残してある。後から個別にチューニングすればいいと言ってな。例えば宮藤のような治癒魔法使いは、短い波長から普通のウィッチじゃ出さないような長い波長までとても広いレンジの魔導波を出す」

≪ふうん。でもその海軍のストライカーユニットをもってしても、その子はやっと反応するかどうかだそうよ≫

「予想以上に長周期なんだな。でも検波装置も新素材を取り入れたりして進化しているから、新型は感度も範囲も上がってると思うぞ。キモは魔導波の検波装置だ」

≪なるほどね。分かったわ、新型の検波装置でチューニングを試すのね≫

「けっこう難しいところだから、腕のいい技師がいるぞ」

≪ありがとう。横川教官に伝えておきます。ナイトウィッチ、考えといてね?≫

「だーめだ」

≪ケチ。じゃあね≫

「ああ、またな」

受話器をミーナに返すと、電話機の横に羊羹が一切れ乗った皿が置いてあった。

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スト魔女二次小説:水音の乙女 ~第27話~ [スト魔女二次小説]

第27話「魔の黒江と魔改造」


霞ヶ浦航空隊の正門を3台の軍用トラックがくぐり抜けた。
先頭のトラックから首を出して許可証を見せているのは、横須賀のウィッチ教練隊教官横川少佐。その後ろから入ってきた2台は、なんと陸軍のトラックであった。

水偵格納庫の前に並んだトラックから横川少佐に続いて降りてきたのは、陸軍の深緑の制服を着て、背中に軍刀と釣竿を背負ったウィッチだった。そのウィッチは横川少佐をとっとと追い抜いてハンガーに入り込むと、中に向かって大きな声を張り上げた。

「陸軍航空審査部の黒江綾香だ。一崎天音はいるか?」



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スト魔女二次小説:水音の乙女 ~第28話~ [スト魔女二次小説]

第28話「ワールドウィッチーズ扶桑食ブーム」


欧州軍部の上層部だけでなく各地の基地にも、扶桑・東南アジアからの輸送船団が護送船団方式を取っていたにもかかわらず壊滅的打撃を受けた、との話が届き始めた。
最初これを聞いて青ざめたのは基地司令と扶桑の隊員で、そのほかのウィッチ諸氏の反応は意外と冷めたものだった。

「ストライカーの部品こないかもなんだって?そしたらカールスラントの飛行脚貸してあげるよ。武器も性能いいのあるし、使っていいよ」
「リベリオンのもいいぞ。武器も弾薬も豊富にあるし、数には困らん」

だが数日にして多くの隊員の深刻な問題となっていた。扶桑食が食べられなくなった統合戦闘航空団の後方支援部隊を含む隊員諸氏が騒ぎ出したのだ。
結論から言おう。欧州の扶桑食ブームは、ひとえに料理上手の扶桑のウィッチが統合戦闘航空団の台所を握っていることが多いからなのであった。




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