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<クリスマスと誕生日とNew Year(1):裕美子んち集合!> [片いなか・ハイスクール]

「片いなか・ハイスクール」連載第174回
<クリスマスと誕生日とNew Year(1):裕美子んち集合!>


クリスマスイブ。
マンションの玄関まで迎えに行った裕美子は、みんなを引き連れて来た。

「おじゃましまーす!」
「いらっしゃい。本当にたくさんいらしたわねえ。どうぞあがって」

裕美子のお母さんが喜んで出迎えた。
「おじゃましまーす」
男女が入り乱れて上がり込む。
ぞろぞろと人数も去ることながら、荷物もすごい量である。

「すみません、大人数で押しかけちゃって。いいだしっぺのハウルです」

ハウルが一同を代表してペコリと挨拶をした。

「あなたがハウルさん?いつも裕美子がお世話になってます。お話はよく聞いてるわ」
「げっ。ろくなこと言われてないのでは・・」
「わ、わたしハウルとは長い付き合いのクリスティンです。彼女けっして悪い人じゃないんです。遠慮がなくて飾り気がなさすぎて、いらないところで馬鹿正直なだけなんです。どうか、どうか誤解しないでください」

あいさつもそこそこに直ちにクリスティンがフォローに入った。クリスティンは相当昔からこんなことをやっているのだろう。もはや条件反射の域である。

「?。裕美子はいつもハウルさんのおかげって感謝してるわよ?ありがとう」
「ほ、ほんとう?裕美子、お世辞でもうれしいよ!」

ハウルが裕美子の方に向かって首を伸ばして言った。一方、

「ハウルが認められる日が来るなんて・・」

ハウルの横ではクリスティンが目頭を覆いそうになる。


奥へ向かう集団で、男の子が一人、ちょっと緊張した面持ちで立ちどまった。ちらっと裕美子を見る。

「あ、お母さん。あの・・クラスメイトでお隣の席の・・アロン君です」

『ここにいるのみんなクラスメイトなんだけどなー。ちゃんと紹介しなくていいのかな?』

アロンはきちんと挨拶するつもりだった。

「こんにちは。裕美子さんとお付き合いさせてもらってます、アロンです」
「あら、あなたが?」
「き、聞いてますか?」
「うふ、ちょこっとね。いらっしゃい。いつも裕美子の相手してくれてありがとう」
「い、いい人でしょ?いこ、アロン君」

慌てふためいて裕美子がアロンを引っ張って奥へ連れて行った。

「へえ、裕美子、普通の女の子と変わらないわ。よかった、予想以上にうまくやってるみたいで」


次回「クリスマスと誕生日とNew Year(2):クリスティン打たれる」へ続く!

前回のお話「消化試合の過ごし方(4):年末年始も決定!」
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コメント 1

TSO

くぼたんさん、takemoviesさん、xml_xslさん、HAtA.さん、bitさん、kuzeさん、タッチおじさんさん、むじんくん運転の中、niceありがとうございます。
by TSO (2011-02-04 22:04) 

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