スト魔女二次小説:水音の乙女 ~第1話~ [スト魔女二次小説]
新連載になります。
片いなか・ハイスクール第2部も連載途中にもかかわらずですが・・・
タイトルは「水音の乙女」。
これはスト魔女の二次小説です。スト魔女の世界観を引き継いだサイドストーリとなります。
スト魔女とはストライクウイッチーズのこと。有名なアニメ・小説・メディアミックス作品ですので、ここでは説明はいたしません。
ストライクウイッチーズは、今はもう閉鎖してしまいましたがSo-netブログ小説仲間の「かっぱさん」が好きだった作品で、それでTSOも影響を受けたものです。
全ての作品や資料を読んだわけではないので、設定などに間違いなどあるかもしれません。またあまりよく練って書いてないので、修正バックデートすることもあるかもしれませんので、その辺もご了承ください。
本作品は二次小説投稿サイトの「ハーメルン」にも同時掲載していきます。
不定期更新になりますが、本作品も宜しくお願いします。
では第1話からスタートです。
第1話「親友からの手紙」
「優奈から天音に手紙が来たよ!」
クラスのみんながわたしの周りに集まった。学校に届いた優奈からの郵便物に、わたしへの封筒があったのだ。
手にした手紙をじいっと見つめる。中身が見える訳でもないのに。
宛名は確かにわたし。丸っこい字体は間違いなく優奈のだ。開けるのが、怖かった。いや、彼女は元気だろう。分かっている。あの優奈がそうやすやすとくたばるわけがない。
でも、だからこそ、どんどん差が付いてしまうことに恐れている。
「開けないの?」
「あ?ああ、もちろん開けるよ」
かさかさと手紙を裏返した。封筒の封をしているのは錨のシンボルのシール。扶桑皇国海軍のマーク。その封に指を伸ばした。
優奈は中学に入って最初にできた友達だ。わたしの親友だ。毎日一緒に学校へ登校していた。それができなくなったのは、梅雨明けの少し前。
彼女は、選ばれたのだ。
封を開け、中身を取り出した。中には折り畳まれた便箋と、写真が入っていた。
「写真だ!」
「ええー?見せて見せて!」
わたしが見るより前に持って行かれてしまった。
「やぁ~ん、かっこいいー!」
「本当にがんばってるんだ」
きゃいきゃいとみんなの手に次々と渡り歩き、ようやく写真がわたしの元に戻ってきたのは7分後のこと。
やっぱり。
まったくもって元気にうまくやってるようだ。
そこにはいつもの彼女の元気な満面の笑顔が写っていた。どこの景色だろう、雪を被った山が後ろに写っている。そしてそこは外国の港のようだ。そこまでなら海外旅行のスナップ写真だったかもしれない。
ただ違和感が漂うのは、彼女の後ろに深緑色の巨大な軍用機が写っていることだ。それは扶桑海軍が誇る世界トップクラスの水上飛行艇、二式大艇だった。
便箋を広げる。丸っこい字が紙いっぱいに埋まっている。一応検閲されてるんだと思うが、女子中学生の丸文字とその文面は、読む方も一苦労だろうと思う。
『天音、元気にしてる?わたしは念願の機械化航空歩兵になったよ。みんなが思い描いているのとはちょっと違うかもしれないけど、空を飛んでる。空はすごい気持ちいいところだよ。』
ほらやっぱり。彼女はここでもその優秀さをいかんなく発揮しているんだ。
天音は窓から空を見上げた。
この空のどこかを、今優奈は飛んでいるんだ。・・凄いな。
最後の方に、わたしを気遣っての一言が添えられていた。
『天音の力が必要になる日がきっと来るよ。その時は一緒に人類を救おうね。』
これはまた大きく出たもんだ。でも、優奈は本当に人類を救う立場になったんだよね。
わたしは・・・選ばれなかったんだ。
続く
次の話
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これはスト魔女の二次小説です。スト魔女の世界観を引き継いだサイドストーリとなります。
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ストライクウイッチーズは、今はもう閉鎖してしまいましたがSo-netブログ小説仲間の「かっぱさん」が好きだった作品で、それでTSOも影響を受けたものです。
全ての作品や資料を読んだわけではないので、設定などに間違いなどあるかもしれません。またあまりよく練って書いてないので、修正バックデートすることもあるかもしれませんので、その辺もご了承ください。
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第1話「親友からの手紙」
「優奈から天音に手紙が来たよ!」
クラスのみんながわたしの周りに集まった。学校に届いた優奈からの郵便物に、わたしへの封筒があったのだ。
手にした手紙をじいっと見つめる。中身が見える訳でもないのに。
宛名は確かにわたし。丸っこい字体は間違いなく優奈のだ。開けるのが、怖かった。いや、彼女は元気だろう。分かっている。あの優奈がそうやすやすとくたばるわけがない。
でも、だからこそ、どんどん差が付いてしまうことに恐れている。
「開けないの?」
「あ?ああ、もちろん開けるよ」
かさかさと手紙を裏返した。封筒の封をしているのは錨のシンボルのシール。扶桑皇国海軍のマーク。その封に指を伸ばした。
優奈は中学に入って最初にできた友達だ。わたしの親友だ。毎日一緒に学校へ登校していた。それができなくなったのは、梅雨明けの少し前。
彼女は、選ばれたのだ。
封を開け、中身を取り出した。中には折り畳まれた便箋と、写真が入っていた。
「写真だ!」
「ええー?見せて見せて!」
わたしが見るより前に持って行かれてしまった。
「やぁ~ん、かっこいいー!」
「本当にがんばってるんだ」
きゃいきゃいとみんなの手に次々と渡り歩き、ようやく写真がわたしの元に戻ってきたのは7分後のこと。
やっぱり。
まったくもって元気にうまくやってるようだ。
そこにはいつもの彼女の元気な満面の笑顔が写っていた。どこの景色だろう、雪を被った山が後ろに写っている。そしてそこは外国の港のようだ。そこまでなら海外旅行のスナップ写真だったかもしれない。
ただ違和感が漂うのは、彼女の後ろに深緑色の巨大な軍用機が写っていることだ。それは扶桑海軍が誇る世界トップクラスの水上飛行艇、二式大艇だった。
便箋を広げる。丸っこい字が紙いっぱいに埋まっている。一応検閲されてるんだと思うが、女子中学生の丸文字とその文面は、読む方も一苦労だろうと思う。
『天音、元気にしてる?わたしは念願の機械化航空歩兵になったよ。みんなが思い描いているのとはちょっと違うかもしれないけど、空を飛んでる。空はすごい気持ちいいところだよ。』
ほらやっぱり。彼女はここでもその優秀さをいかんなく発揮しているんだ。
天音は窓から空を見上げた。
この空のどこかを、今優奈は飛んでいるんだ。・・凄いな。
最後の方に、わたしを気遣っての一言が添えられていた。
『天音の力が必要になる日がきっと来るよ。その時は一緒に人類を救おうね。』
これはまた大きく出たもんだ。でも、優奈は本当に人類を救う立場になったんだよね。
わたしは・・・選ばれなかったんだ。
続く
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